多田善昭 建築作品集
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【登録有形文化財】ニュー村尾浪漫館離れ

村尾旅館は、大正12年(1923)に刊行された「上乃山温泉案内」に既に旅館としての名前が記載されており、大正11年(1922)の温泉の湧出後すぐに旅館経営を開始している。その後、客室や講堂、大広間等を増築し、昭和12年(1937)敷地中央に木造平屋建の離れ(ニュー村尾浪漫館離れ)が建てられた。この離れは5棟の客室からなり、それぞれ日本庭園に面するように独立して配置され、渡り廊下で結ばれている。セメント瓦を用いた瓦屋根、赤と白の矢羽柄に塗り分けられた洗い出しの腰壁、アーチ状の窓など、和洋折衷の外観が往時の雰囲気を伝え、内部は室名の「新春」「末広」「観月」「一楽」「千鳥」が表す通り、客室ごとに主題の異なる装飾が施されている。登録基準のうち、「造形の規範となっているもの」との評価で登録有形文化財に登録された。

 

所在地
山形県上山市
施工主
所有者:㈲村尾旅館
竣 工
登録年月日:2016年11月29日
0202■1406離れ荘外観_MG_0147
0310■1406離れ荘外観_MG_0168
0413■1406新春_MG_0370
0509■1406末広_MG_0264
0637■1406末広_113
0717■1406観月_MG_0415
0809■1406一楽_MG_0449
0909■1406千鳥_MG_0522
1006■1406離れ荘廊下__MG_0529